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ディーン・フジオカ『Echo』とWaveを語る

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ディーン・フジオカさんがblock.fm『TCY Radio』にゲスト出演。Waveを取り入れた新曲『Echo』について☆Taku Takahashiさん、TJOさんと話していました。


(☆Taku Takahashi)でも今日、ディーンさん、そういったお話。いろいろなお話をお聞きしたいなって思いつつ。そうだな。「エチョ」こと『Echo』もありますけども。そのまま、『Echo』に行くか……。

(TJO)1回、聞いてもらいましょうかね。

(☆Taku Takahashi)うん。ちょっと聞いてもらいましょうか。

(TJO)これもいろいろと話を聞きたいことがあるので。

(ディーン・フジオカ)ぜひ。『Echo』!

DEAN FUJIOKA『Echo』




(☆Taku Takahashi)block.fm『TCY Radio』。聞いてもらっているのはディーン・フジオカ『Echo』。今日はスペシャルゲストとしてディーン・フジオカさんが遊びにきてくれています。

(TJO)はい。『Echo』。この曲はすでに配信はされているんですけども、今度、6月20日にシングル版としてリリースされるということで。まあ、この曲がいまやっているドラマ『モンテ・クリスト伯』の予告編で使われた時、block.fmでいちばん最初に記事にさせていただいたんですよ。

Echo 初回盤A
Posted at 2018.5.19
DEAN FUJIOKA
A-Sketch

(ディーン・フジオカ)ありがとうございます。

(TJO)それも要は、いわゆるUKとかで世界的にも流行っているWave。

(☆Taku Takahashi)「Waveじゃんかよ!」みたいな(笑)。

人気俳優、ミュージシャンのディーン・フジオカが主演ドラマ『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』の主題歌「Echo」で注目音楽ジャンル「Wave」を取り入れたことが明らかになった。

(ディーン・フジオカ)フフフ(笑)。

(TJO)っていう風に言っていて。で、実際にフル尺をちゃんと聞いたら、「うわっ、めっちゃWaveじゃん!」みたいになったんですよ。

(☆Taku Takahashi)アハハハハハッ!

(TJO)でね、聞きたかったのはどういったところから今回の楽曲はインスパイアをもらったのかな?っていう。

(ディーン・フジオカ)そうですね。いちばん最初にこの主題歌の話を去年末ぐらいにいただいて。で、『モンテ・クリスト伯』の現代日本版みたいなドラマを作るということで。それに合う主題歌を作ってほしいということだったので。自分の中でいままでリメイクの映画とかドラマって、いろんなバージョンがあるじゃないですか。それを見ていた印象で、すごく「許すってなんだ?」っていうのがコアバリューとして。でも、パッと見は本当に絶望の嘆きみたいなイメージだったんですよね。曲として、全てを奪われて、冤罪で人生がボッコボコになって存在を消されて。人間として死んだ男がすごく類まれなめぐり合わせ、奇跡で悪魔になって転生するみたいなイメージだったんですよ。

(☆Taku Takahashi)うん。

(ディーン・フジオカ)だから、その絶望の嘆きというものを音楽で表現した時、どんなサウンドがぴったり来るのかな?って思って。作詞とか作曲をしながらアレンジの方向性をリファレンスを探すというか。自分が好きで聞いていた音楽をたどりながらいろいろと集めていった結果なんで。みんななんか「#wave」とか「#darkwave」とか「#yume」とかいろいろあって。「あっ、これってWaveっていうんだ」みたいな。後から気づいた感じですね。

(TJO)じゃあ、意識してWaveを参考にしようってやったわけじゃないんですね。

(ディーン・フジオカ)そうですね。ただ、そこに至るまでにやっぱり明らかにあそこからWaveに突入したっていうのが、その1個前のアーティストがグレイヴスっているじゃないですか。グレイヴスの音とかどうかな?って思って聞いていて。それでRelatedで出てきたところで明らかにグレイヴスまではいままで自分が好きで聞いていた……もっと戻るとブリアルっぽい感じかな? とかもイメージにあったりとかして。

(☆Taku Takahashi)うんうん。

(ディーン・フジオカ)とにかくベース・ミュージックでベースが人を不安にさせるような不吉な予感がいきなり現れていきなり去っていってボロボロになってリスナーが残るみたいな、そういう音作りにしたいなと思っていて。

(☆Taku Takahashi)なんかずっと自分が好きなものがあったりとか、そうやってインフルエンスされたものがWaveと言われているものだったと後に気づいたっていう感じですかね?

(ディーン・フジオカ)そうですね。

(☆Taku Takahashi)マニアックなやつも聞いていっていいですか? block.fmなんで。

(ディーン・フジオカ)はい。

(☆Taku Takahashi)この曲を作る時って、やっぱりすごい印象的なのは最初のピアノのスタート。で、そこで歌って、それでヒステリックになるようなドロップだと思うんですけど。最初の……僕も曲を作るんで。

(ディーン・フジオカ)もちろん。存じております(笑)。

(☆Taku Takahashi)フフフ、そうだった。たまに忘れちゃうことがある(笑)。あの、そのピアノがすごく印象的だったんですけど、最初のデモの時もピアノをベースにして作っていったのか……。

(ディーン・フジオカ)最初はピアノ、全くなかったですね。

(☆Taku Takahashi)なかったんだ!

(ディーン・フジオカ)もうフルWaveで行こうと思っていたんですよ。それでなんとなーくこういうループかな?っていう8小節を作って。で、それでメロディー、鼻歌を録って。で、歌詞がサビぐらいだったかな? なんとなくこういう感じの答えの出ない問いかけみたいな歌詞にしたいなって思って。

(☆Taku Takahashi)それで「Why♪」って?

(ディーン・フジオカ)「Why」っていう。で、ただフルでそういう曲を行こうと思ったんですけど、それって最初に言っていた1人の無実の男が幸せの絶頂になる男が全部を奪われて絶望の中で死に絶えて、豹変するかの如くヴァンパイア・悪魔みたいに転生するっていう、その感じが自分の中でなかったんですよね。

(☆Taku Takahashi)最初のデモのタイミングでは。

(ディーン・フジオカ)で、アレンジの段階で逆にそのコードと主旋律のピアノみたいな感じで簡単なやつも持っていったんですよ。そのバッキバキのWaveサウンドっていうか、もうちょっとつぎはぎ的な、いろんなサンプリングしてきた音とか、なんとなくこういう感じです、みたいなデモのやつと。それで、やっぱりピアノのスタートっていうのが物語とのシンクロ性が高いなと思って。最終的にああいう形になって。

(☆Taku Takahashi)このコントラストがめちゃくちゃいいんですよね。

(TJO)わかります。Waveの部分のいわゆるドロップ。ヘビーなドロップとか、ドラマに合うんですよね。ドラマとこんなベースミュージック、ゴリゴリなのの世界観が合うんだ!っていうぐらいテレビを見ていて思って。かなりそこが面白かったなって。



(ディーン・フジオカ)うんうん。

(☆Taku Takahashi)最初、ピアノのところで引き込まれるんですよ。引き込まれて引き込まれて近くに行ってバコーン!ってやられる感じ。

(ディーン・フジオカ)「サプラーイズ!」みたいな(笑)。

(☆Taku Takahashi)しかもその怒りとか自分のやるせない気持ちとか、そういう葛藤みたいなのがすごいドラマチックに伝わってくるドロップになっているなという印象を。

(TJO)で、今回の楽曲にインスパイアされた曲を軽く紹介してもらって、話ができればと思うんですけど。ブリアルの曲を紹介してもらってもいいですか?

(ディーン・フジオカ)ブリアルの『Archangel』。

Burial『Archangel』



(☆Taku Takahashi)今日はディーン・フジオカさんに来てもらっています。聞いてもらっているのはインスパイアになっているかもしれないという曲を今日は特別にシェアしてもらっているんですけども。ブリアルの『Archangel』。

(TJO)この曲自体は……。

(ディーン・フジオカ)2007年とか8年とか。

(☆Taku Takahashi)それぐらいですよね。それこそ、Waveっていう言葉以前だし。どっちかっていうと2ステップ寄り?

(TJO)初期のディープなダブステップっていうか。

(ディーン・フジオカ)そうですね。初期のっていう感じですよね。

(TJO)だから最初に『Echo』のインスパイア源の話でブリアルの話がコメントいただいてあった時、「ああ、なるほどな」って思ったのが、たぶん世代的にもちょっとこのいわゆる初期のダブステップの走りを体験されているから。これが源にあって、そこからいまのWaveにつながっているんだっていうのが僕はしっくり流れてきたっていうか。

(☆Taku Takahashi)僕のWaveの印象なんだけど、初期のダブステップに近いなっていう。

(ディーン・フジオカ)ああーっ。

(☆Taku Takahashi)要はブロステップ以前の……。

(ディーン・フジオカ)そうですね。スクリレックス以前のみたいな。

(☆Taku Takahashi)まあ、あれはあれでいいんだけど。でももっとダークで、ちょっとダビーで。でも音圧はあるんだけど、派手な音圧じゃないっていうか。「ビヨーッ!」っていう感じじゃなくて、もっと「ヴォーン!」っていう感じっていうか(笑)。

(ディーン・フジオカ)そうですね(笑)。それは、そうですね。この曲からベース・ミュージックに本当に虜になったという感じですね。

(☆Taku Takahashi)この曲からハマッたという。

(ディーン・フジオカ)その前はそういうサウンドも好きだったけど……本当に新しい、「あっ、なにかがいまから変わるんじゃないか?」みたいな期待をすごいさせられたというか。実際にやっぱりそこからダブステップだったりトラップだったり。まあ、ちょっと話がそれちゃうかもしれないですけども。そういういろいろジャンル的に、たとえばグライムとか、あとウィッチハウスとかそういうごっちゃまぜになったのがWaveなんだろうなって後からいろいろと解説を読んでわかった、みたいな。

(☆Taku Takahashi)最後、何ハウス?

(ディーン・フジオカ)ウィッチハウス。

(☆Taku Takahashi)ウィッチハウスってあるの?

(TJO)あります。

(☆Taku Takahashi)俺、知らなかった。はじめて聞いた。ウィッチハウス?

(TJO)そうです。ぜひ、レディシチズンくんのブログをチェックしてもらえたら。

(☆Taku Takahashi)ああ、はいはい!

(ディーン・フジオカ)なんかちょっと、一見かわいらしい上モノの音使いとかがすごい不気味に感じるというか。

(☆Taku Takahashi)それ、ウィッチっていうのは魔法使いのウィッチなのかな?

(ディーン・フジオカ)うーん。だと思いますね。

(☆Taku Takahashi)あとでちょっとググります。すいません(笑)。

(ディーン・フジオカ)フフフ(笑)。

(☆Taku Takahashi)でも、このダークな感じ。パット感とかは『Echo』とかWaveにつながるところはありますね。。

(ディーン・フジオカ)うん。

(TJO)だから不穏さとか、ちょっとした違和感が気持ちいいというか。僕はそういうのが好きなんですけども。それはだから、もしかしたらディーンさんの中でもそういう風に感じて……っていうのだと、すごくわかるなと思って。だから僕、「最初はWaveを知らなくて後から知りました」っていうのも、「なるほどね」って納得できたというか。

(☆Taku Takahashi)聞いていたものがWaveだったっていう。

(TJO)そうそう。それにつながった、みたいな。

(ディーン・フジオカ)だから、ジャンルの名前とか、そういう情報的には手探りな形でスタートをしたんですけども。リファレンスを探す時には。なんとなく、自分の中ではトラックはトラップな感じで。で、ベースはそれこそいまの『Archangel』の「ヴォー……」みたいなので。で、上モノはなんか、たとえばグライムとはウィッチハウスの……スケプタっていうラッパーがいますよね。あの人のトラック。ラップも好きなんですけど、それよりも使っているトラックが結構好きだったんですよ。

(☆Taku Takahashi)うんうん。

(ディーン・フジオカ)スケプタがラップしてそうなトラックの上モノのネタってなんなんだろうな?って思って。で、そういうのを探していたら、自然とWaveの音に行ったみたいな。

(☆Taku Takahashi)なるほど。もう1曲だけ、インスパイア元になった曲を紹介していただいてもいいですか?

(ディーン・フジオカ)はい。トラッシュロードで『DEVILS』。

TRASH LORD『DEVILS』



(TJO)さあ、今夜のIn Focusはディーン・フジオカさんをお迎えしてお届けしています。この曲なんかはもう「これぞWave!」っていう感じがしますよね。どこで出会いましたか?

(ディーン・フジオカ)そうですね。これはSoundCloudですね(笑)。

(TJO)SoundCloud(笑)。結構サンクラは掘ります?

(ディーン・フジオカ)掘りますね。掘っていって、どこからか……ちょっとグレイヴス以降から話していくと、なんかやたら旧ソ連の国とか東欧とか、あとロシア。そこら変のクラブシーンの音に集まっているなって。気づいたらベラルーシとか、そういう感じなんだって思って。で、キング・プレイグっていう女性のDJがいるんですけど。彼女のDJプレイとか、1時間ぐらいのYouTubeビデオをずーっと見ていたりとかして。



(☆Taku Takahashi)ほう。

(ディーン・フジオカ)すごいなんか、扇風機で風が当たって髪がなびいていて。で、BPMが65とか70ぐらいのすっごいスロウなやつで。ちょっと宗教感を感じるっていうんですかね? アヴェ・マリア的な。で、そのちょっと魔法使い的な感じというか。でも、聖母マリア的なというか。

(☆Taku Takahashi)紙一重なんですね。

(ディーン・フジオカ)そうなんですよね。なんかカソリックの美術とか、東方正教とかのあの感じ、あるじゃないですか。正確にはなんて言うのかわからないですけど。ああいう感じの絵のイメージの曲を掘っていたら、このトラッシュロードにぶつかって。この曲の上モノの音の感じが自分の中で、さっき言ったグライムの上モノとかウィッチハウスの感じとか。「これだな!」って思って。うん。

(☆Taku Takahashi)なんだろう? ポップなシンセを使っているはずなのに……。

(ディーン・フジオカ)すごい不良っていう(笑)。なんかあんまり幸せになれない人生の結末を予感させるっていうんですか?(笑)。

(☆Taku Takahashi)フフフ(笑)。でも、あれですよね。『Echo』なんかもまさにそういう感じですもんね。ゆっくり始まって、でも最後はバーン!ってなるっていう。でも本当に人とか対象物って本当にちょっと違ったアングルで見ただけで全然違うものに見えたり聞こえたりするっていう。さっきの聖母マリアっぽいところに不気味なものもあったりとか。いろんな、本当に紙一重なんだろうなって、いまの話を聞いてすごく感じさせれた。でも、結構ぶっちゃけ暗めじゃないですか。

(ディーン・フジオカ)そうですね。

(☆Taku Takahashi)割とダークな曲を聞くことの方が多いんですか?

(ディーン・フジオカ)そうですね。なんか……そういうスロウでウェットな音楽が好きですね。

(☆Taku Takahashi)ダークじゃなくてもいいっていうことですね?

(ディーン・フジオカ)そうですね。だから、色は黒とか灰色じゃなくても、ディレイの感じとかリバーブの感じが好きっていうか。

(☆Taku Takahashi)ダビーな感じなのかな?

(ディーン・フジオカ)そうですね。基本、ダビーなのが好きですね。明るいものでもニュートラルなものでも。

(TJO)でも同時にYUC’eさんにリミックスをたのむこの幅の広さっていうか……。

(☆Taku Takahashi)うん。YUC’eちゃんはダビーじゃないですよね。



(ディーン・フジオカ)そうですね。まあ、あの時は『Let it snow!』っていう曲を去年末のまた別のテレビドラマの主題歌で作って。それはもっとなんか……自分が覚えている子供の時の日本の歌謡曲のイメージなんですよね。あれが。

(☆Taku Takahashi)なるほど。

(ディーン・フジオカ)それを現代的なアレンジにしたら、あの『Let it snow!』っていうオリジナルの方の感じになって。で、YUC’eちゃんの音……『Future Cαke』か。あれを聞いて。『Future Cαndy』を聞いて。



(☆Taku Takahashi)前もコメントで言ってもらいましたね。

(ディーン・フジオカ)すごいな!って思って。この感じで『Let it snow!』のメロディーが合体したらどれだけアゲアゲになるんだろう?って思って。ぜひお願いしたいなと思って声をかけさせてもらいましたね。

(☆Taku Takahashi)なるほどね。そうか。同じタイミングでm-floもYUC’eちゃんにリミックスをたのんで。「うわっ、同じタイミングだ! そこ行くか!」って思いながら。



(ディーン・フジオカ)うんうん。

(☆Taku Takahashi)でも全然系統が違うじゃないですか。どうやってYUC’eちゃんとか見つけたりするんですか? ディグったりするんですか?

(ディーン・フジオカ)ええと、あの時はSoundCloudじゃなくてアップルミュージックですね。Spotifyだったかな?

(☆Taku Takahashi)そういうストリーミングサービスで?

(ディーン・フジオカ)サブスクリプションのプレイリストでかかっていて。

(☆Taku Takahashi)ああ、じゃあ結構ランダムに「このプレイリスト聞いてみよっかな」みたいな感じで聞いたりすることもあったりするっていうことですか?

(ディーン・フジオカ)そうですね。毎日、移動中はそういう感じですね。


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